島田紳助事件のその後

今朝の新聞に、記事として久しぶりに島田紳助の名前をみた。吉本興業の元女性社員を殴った事件が和解となったという。

唐突な引退宣言があって、2、3日はテレビも引退について扱っていたが、その後、さっぱりだ。ちょうど、民主党の代表交代、つまり総理大臣がかわるという大事件があったため、マスメディアもフォローしなかった、ようにみえる。

はたしてそうなのだろうか。扱いたくない、扱って傷をおいたくない、といった心境がみえかくれしていたような気がする。覚せい剤の酒井法子のとき、あるいは押尾忍のとき、あんなに長い間、毎日毎日、同じ画面を流し、これでもか、これでもかというほど、報道していたときのことを考えると、嘘みたいにあっさり報道をやめている。

彼らのやり方からいえば、引退宣言があろうと、独自のインタビューをしたがるはずだし、引退宣言で島田紳助が発言したことの矛盾点を、微に入り細に入り分析しているはずだ。ところが、暴力団との交際が、紳助が引退会見で発言したほど、さっぱりしたものではないことについては、報道していたが、フォローが足りない。

そして不思議に思ったことは、過去の芸能人と暴力団の交際にあまり触れないことだ。過去は過去、というのかもしれないが、たとえば美空ひばりと田岡の交際は有名だった。我々の年代だったら、よく知っている事実だ。それには何も触れられない。また、昭和の歌の番組で、美空ひばりの死後23年?とやらで記念番組、あるいはコーナーみたいに扱っていた。死者なら許されるのか、と思ったのだ。

それにしても、その後、ちらりとも島田紳助について触れないのはどういうことなのだろう。もちろん、大震災、原発は常にa la une(トップ記事)的要素を持っているし、そのほか、台風12号、そして15号の被害、野田内閣のもたもた、円高、ギリシャの危機、もっと大切な、重大な案件がこれでもかこれでもかと続く。一芸能人のその後なんて、たいしたことではない。

でもなんだか不思議な気がしている。

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