危険な故郷

台風12号による長雨、豪雨での災害、目をおおうばかりである。テレビでの映像をみていると、山間地の、川沿いの土地が多いようだ。

うさぎ追いしかの山、コブナ釣りしかの川、という大好きな歌「ふるさと」にでてくるような景色のところだ。もともと雨量は多いようだが、植林された山が、保水をしていたに違いない。

無残だ。山肌がえぐられたり、川が川でなくなったり、立派な瓦の家屋が泥にうずまっていたり。あとかたもなくなったところもある。

この雨がなければ、お盆や正月に帰るにはいいけれど、平和な、ちょっとばかり退屈な、そんなところが多かったのだろう。今や、存続が疑われるような状態になっている。

3月11日の大震災、津波の被害でも感じたところだが、歌にあるような「ふるさと」の地は、このような自然の災害をこうむる危険の土地でもあるようだ。

私が今住んでいるところも同じ危険がある。家をたてて20年ほどになるが、幸い、大きな台風が襲来することもなく、土砂崩れを招くほどの大雨も経験していない。今回の雨は1週間降り続いていて、おそらく降り始めからの雨量は相当量になっているはずだ。

鉄道は運休、近在の道路は、通行止めになったところも何か所かある。今までそんな災害に遭わなかったからといって、これから遭わないという保証もない。
それかといって、いつか遭うだろうからといって、あらかじめ居をかえることまではしない。

災害に遭われた方々は、みなさんそうなのではないだろうか。本当にお気の毒で、お見舞いの言葉もみつからないのだが、自然の厳しさをこんなに感じる年というのは、なにかの象徴なのかと思ってしまう。

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