余人をもって代え難し

エジプトの政変は、ムバラク大統領が首都カイロから去ることによって、一端終結した。ムバラク前大統領は30年にわたって、その地位にあったという。

独裁政治の国は多い。独裁者は身勝手な論理をふりかざす。自分がいなければ、国は混乱し、経済は破綻し、外国からの干渉を招く。
自分がその原因になっているとは思わないらしい。

アラブの国は、チュニジアが変わり、今回のエジプトで2国がその元首を変えた。ニュースでみると、イエーメン、サウジアラビア、ヨルダン、アルジェリア、モロッコ、リビア、シリアと政変に結びつきそうな国は多い。

これがアフリカになると、もっともっとでてくる。たとえ就任期間がまだ数年であっても、その地位が親からの継承である場合がほとんどだ。

「余人をもって代え難し」とよく言うが、余人にしたほうが、よほどうまくいくことが多いことに本人や取り巻きは気付かない。
「余人をもって代え難し」というのは、収賄や縁故を利用してのビジネスのためには言えるかもしれない。

各国はその国の病弊をもっている。以前、「フランス病」という言葉をアラン・ペイルフィットは使ったが、日本には「日本病」があり、きっと中国も「中国病」があるだろう。その病気の治療法は、思い切って指導者を変えてみることにありそうだ。


「余人をもって代え難し」は家族といった小さな組織でしかあり得ないことばだと思う。もしかしたら、夫や妻も内心では「変えうる」と思っているのかも。

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