石橋正二郎氏の血

鳩山由紀夫、鳩山邦夫兄弟にはほとほと愛想がついた。それは今回の鳩山前首相の沖縄に関する発言があったから、こんなことを書いているのだが、「方便」発言、あまりにも軽すぎる。

「発言の趣旨をあやまってとられている」というのは、醜い言い逃れである。「方便」という言葉を記者が使ったとすれば、その使い方を問題にして、自分の真意を誤解のないように発言するのが、少なくとも首相まで経験した政治家ではないだろうか。

「方便」という言葉は、あまり学がなくても「嘘も方便」という形で使われることを知っている。前首相の辞書は、我々の市販の辞書とは違うのかもしれない。オバマ大統領に言った"Trust me"も彼の解釈は違うようだった。

民主党が政権をとった時、「沖縄の基地は、国外に。最悪でも県外に」という発言は、すごいと思った。これまでも沖縄に基地が集中しているのはだれもが異常と承知している。でも自民党政権下では、沖縄に犠牲を強いた形でしか、日米安保は成立しないと思っていた。

政権交代が行われれば、沖縄から基地が少なくなるかもしれない、と期待させる発言だった。でもやはり安全保障の縛りはきつかった。

今回の鳩山発言、あの世の祖父たちはどう聞いただろうか。祖父とは、鳩山一郎、母方の石橋正二郎である。石橋正二郎は、私の故郷久留米出身である。ブリジストンタイヤの創始者で、久留米ではきわめて尊敬される存在だ。去年か一昨年だったか、生誕120年とやらで、なにかと行事があったように思う。

地下足袋製造から世界的企業に成長させた石橋正二郎、いつまでも久留米の方言やアクセントが抜けなかったと聞いている。
人材育成にも心を砕いたというが、孫がこんなにひどい存在になるとは、思いもよらないことだろう。
きっと鳩山一郎も同感だと思うが、3代目まで跡目を継がせるとこんなことになる。

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