超訳ニーチェの言葉

ニーチェの言葉という本が売れているという評判を聞いた。フリードリヒ・ニーチェの名前は知っているが、浅学の身、あまりアカデミックではなかったので、ニーチェの本は一度も読んだことはなかった。

だからどこが超訳なのかわからないが、目のうろこがとれてしまうような本だ。232の項目だてで、短く、まるでノウハウもののような編集になっている。文章も短いから、とても読みやすく、理解しやすい。ニーチェの原文にあたっていないから、どう超訳なのかはわからないが、こんなに一つの文章が切れよく書いてあるのだろうかと思ってしまう。

哲学というのはこんなに実用的なのか。一つ一つにうんうん、そうだそうだとうなずいて読み進む。
しかし、232もある項目、そして、一つ一つが短いので、簡単に読み進みすぎる。何ものこらないで、いいことが書いてあっただけで終わってしまう。実用的すぎるのかもしれない。

難しい内容のなかに、きらりと自分に輝いてみえる部分をみつけると、それが残ってくれる。ところが、あまりにきらきら光りすぎているように思えるのだ。

これがこの本のいいところであり、欠点でもあるのかな、と思いつつ、本を閉じたのである。
買ったのではない。図書館から借りてきた。買おうかな?と思ったりもしたが、座右の書にはしないだろうから、やっぱり買わない。もう十分に売れているみたいだからいいでしょ。

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