八ツ場ダムとスーパー堤防

民主党の政治はなんともわからない。一件落着と思っていた八ツ場ダムとスーパー堤防が見直されている。
彼らの決定というのには、重みがないのだろうか。

スーパー堤防については、その影響の及ぶ範囲に住んでいないので、半ば無関心であるが、ダムの方はそうはいかない。これでダムに水没するところにでも住んでいたら、きっときゃんきゃん騒ぎ立てることだろうが、ちょっとばかし上流に住んでいるので、そこは冷静にみている。

ダムの建設が論議されていた時、いつも映像にでていた橋はもう完成している。一度通ってみたが、先がどこへいくのかわからず(ナヴィにまだ載っていない)、なにもなさそうだったので引き返した経緯がある。ダム本体の建設はいったん廃止となったものの、それまでとりかかっていた周辺地区の工事は続いている。

吾妻渓谷の道はまだ通れるが、ずっと上に新たな国道が建設され、もうそっちの方がメインになっている。ダムがつくられなくても、どのように交通整備がされるのか、気になっていたが、道路については、吾妻渓谷を通らなくてもすむようになったこと以外、大きな変化はない。
次は吾妻線の付け替えがいつになるかということだが、吾妻線をあまり利用しないので、これもある日突然、線路が川の反対側を通ることになりそうだ。

ダムの本体を作らないことに、私は賛成だ。利水か治水か、はたまた発電か、目的がだんだんあいまいになっている。利根川の氾濫をさけるためというのが、本来の目的らしい。100年に一度とか200年に1度とかいう大洪水の危険を避けるためとか。この地に住んで10年弱、別荘として通い始めてからは20年弱になるが、吾妻川の水量が危険なほどに増えたことはない。あまり水量の多い川ではないようにみている。
そんな川にダムを造るより、本流の利根川上流にもう一つダムをつくるほうが、洪水予防になるような気がするのだが。

1000年に1度といいわれるような大地震や大津波が起きたあとでは、大災害を予防するというのも、一つの口実にはなるだろう。ダムに反対を唱えて、それで大災害が起きた時、責任をとれますか?などと言われると、反論しようがない。ただ、大災害が起きた時、このダムが役に立ちますか?と聞き返したいのだが、それについては、きっと役に立つという返事が返ってくるのだろう。役に立たなくても、その時、きっと担当した政治家も国交省の役人もいないのだろうから。

今回、地方整備局がダム建設の決定をしたとのことだが、前原氏はどうみているのだろうか。国交大臣として、地元に冷たくダム放棄を言い渡したのに、大臣が変われば、決定はどうにでも覆されるのいい例になって、彼はかまわないのだろうか。

民主党の決定することは、何一つ信用ができなくなってきた。沖縄の基地問題、年金問題、コンクリートから人へ、子ども手当、朝礼暮改というほど激しくはないが、内閣が変わればころりと変わる。政権が変わったわけではないのに。

世界を見渡しても、信頼のおける政治家がみつからない現在らしい。ブータンに移住するか。

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