入院個室の料金

明日からつれあいが入院する。先月に続いて2度目の入院だ。前回も個室にははいれなかった。今回も無理ですと言われている。

皇太子殿下の長女愛子様が、1泊18万9000円の個室に入られていたというので、批判の声があったように週刊誌のタイトルに書かれていた。高すぎるという論調のようだが、いやしくも皇孫でいらっしゃる方が、入院なさるのに、どんな病室かは知らないが、最高級の病室にはいられて、なんの不都合があろうか、と思う。

最高級のお部屋は天皇・皇后両陛下の入院にとっておいて、その次くらいにお入りになるべき、なら、そうすればよかっただろうが、1泊の料金が高すぎることはないだろうと思う。なんせ、庶民ではない。日本に存在する唯一の特権階級に属していらっしゃるのだから。

こういう病室の料金を話題にするとき、いつも思い出す逸話がある。パリ郊外のヌイイ市にアメリカン・ホスピタルという有名な私立病院がある。英語での受診、日本語も可能な、それこそTPP加入なんてことになれば、この種の病院ができて、医療格差が生まれるだろう、典型的な病院だ。
食事など、いろんなメニューが提示され、好きなものが選べるし、ワインのストックもすごいものだという話である。病院でアルコール?と思うが、病気次第では、飲むのも可能なわけだ。

幸いというのか、私は足を踏み入れたことはないのだが、同じくヌイイの、病院のすぐ近くに住む、わが代父は、会社社長当時、なにかの病気でアメリカン・ホスピタルに入院したという。もちろん個室で、大変快適だったそうだ。ある日、病院の事務長がきて、できれば病室を変わってほしい、と言われたそうだ。入院費をただにするからという。代父はなんの不都合もなかったので、快く承知し、病室を変わったそうだ。新しい病室には、大きな花束が届けられたり、いろいろ厚遇されたらしい。

そうまでして病室を変えなければならなかった理由、それは代父のもとの病室のあった階すべてを貸し切った人がいるためだった。それは、サウジアラビアの王妃だったそうだ。アラブのお金持ちの利用も多かったらしいが、彼らが入院すると、看護婦へのチップの単位が変わったそうだ。

つれあいが入院する病院には、1泊18万円もするような個室はない。つれあいにそういう病院にしたら?と聞くと、半泊もできやしない、1時間がせいぜいかな?とかわいそうな返事をしている。
全額とはいかなくても、半分くらいは入院保険で補てんできるから、個室をと思うが、そういう人が多いのか、空き室は当分ないし、入院そのものが混んでいるのだそうだ。

入院中にボージョレーヌーボーの解禁日があるけれど、かわいそうにつれあいは飲めそうにない。

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