リスト生誕200年記念音楽会

昨日、久しぶりに音楽会に行った。夏の草津音楽祭以来である。この地に居をかまえて、本当に音楽会から遠ざかっている。一つは地の利のないこと。軽井沢の大賀ホールにせよ、小一時間の往復がかかるし、峠越えだから、夜道の運転はつらい。草津にしても40分はかかる。

昨日は前橋だった。往復で4時間はかかるので、いつもならどんなにいいプログラムでも考えないのだが、このところ、つれあいが前橋の病院に入院しているので、連日のように通っている。ついでにといったら語弊があるけれど、ちょうど、音楽会のチケットをいただけることになった。

リスト生誕200年という。去年だったか、ショパンの生誕200年を祝ったばかりだが、リストも大好きな音楽家だ。昨日のプログラムは、メインがフランツ・リスト室内管弦楽団で、前半にソプラノ歌手幸田浩子、後半にピアノの野原みどりが客演している。

オール・リストプログラムというわけではないが、リストでは「ハンガリー狂詩曲第6番」、歌曲「おお、夢に来ませ」、「平和は見いだせず」、「愛の夢第3番」、リスト編曲のワーグナー「楽劇トリスタンとイゾルデからイゾルデの愛の死」、「ラ・カンパネラ」、「マレディクシオン」、「ハンガリー狂詩曲第2番」などだ。

リストは「巡礼の年」などでもわかるように、宗教色のつよい曲が多い。そのなかで、初めて聞いたこのピアノと室内オーケストラの「マレディクシオン」(呪い)は、ちょっと異色で、リストらしいのか、らしくないのか、変わっていた。

リスト生誕200年というので、リストの曲が聴けるというだけで、プログラムは当日、その場で初めて知ったのだが、こういう発見があって、コンサートを生で聴くというのは魅力がある。

この室内交響楽団のメンバー、コンサートマスターに息を合わせる具合が絶妙だ。視線の交わし合いなど、席が前方だったので、しっかり見える。2時間ちょっとのコンサート、帰りは夜道のドライブ2時間で疲労困憊状態になったけれど、たまにこんなエクセプショナルなことがあって幸せだ。

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