一夫多妻復活?

このごろ、ギリシャだ、イタリアだと、ヨーロッパの国が話題の中心を占めているが、ついこの間、主要テーマだったチュニジア、リビアはどうなっているのだろう。

この両国は、いわゆる「専制政権」から解放されたのだが、イスラム法を今後の国家法とする、という。いわゆるシャリアを基本法にするというのだ。そしてそのなかの、一夫多妻制も適用するとか。

チュニジアには知人がいる。パリの私の代父宅で会った女性だ。彼女は税関の役人だった時、フランスの公務員研修学校に留学した。その時、紹介されて、代父の家に下宿したそうだ。それ以来、代父夫妻との付き合いが続いていたという。

私が彼女と会った時、彼女は公務員を辞め、石油会社の社長となっていた。ご主人は、大学教授、二人の息子もいて、大変恵まれた環境にあった。
パリで行われる、石油関係の国際会議に出席、そのとき、代父の家に泊まった。私も泊まっていたので、そこで初めて知ったのだが、お互い、代父から話を聞いていたので、初対面なのに、ずっと昔から知っているような感じで、すぐに親しくなった。お互い、自国へ招待したが、まだ実現はしていない。

パリで会った年の暮、彼女が女性問題や、家族・高齢者問題を担当する大臣に任命されたことを知った。さぞかし忙しかろうと、チュニジア訪問は遠慮していた。
ところが、昨年12月の政変である。その後、旧政権に属していた人々はどうなったのか、気になっている。

イスラム社会にうといので、どれだけの国が一夫多妻を認めているのか、知らないが、チュニジアは旧政権下でも、一夫一妻で、女性の社会進出も可能だった。
それが一夫多妻になるという、女性問題を担当していた彼女はどんな気持ちだろう。

一妻多夫も認めるべき、と言いたいところだが、そんなことをしたい女性はあまりいないだろう。一人で持て余しているというと、つれあいが悲しい顔をするので、口にはできないが、どちらかと言えば、そう考える女性も多いはずだ。

300ほどの議席に1万人が立候補したという、チュニジアの総選挙、結果のほどもみていない。当事者ではないから、口をはさむことはできないが、時代に逆行している一夫多妻、適用されなければいいのだが。

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