英王室の決断

先日、英王室が王位継承の順位を「男子優先」から「長子優先」と変更したとか。つまり最初に生まれた子が王位継承権をもつことになる。
現在、エリザベス女王を継ぐべきは、長男のチャールズ皇太子で、2位はこの春結婚したウィリアム王子となる。英王室は、ウィリアム王子の下にもヘンリー王子がいるし、チャールズ皇太子の弟アンドリュー王子(現ヨーク公)もいて、男児には事欠かない。

それでも長子優先としたのは、「男子優先」が時代遅れと認識したからだ。女王がすでに存在した国であること、現在、女王をいだいていることも、抵抗感をなくしているのだろう。結びつきの深い欧州の王室は、すでにスウェーデン、オランダ、ベルギーなど長子優先としている。だから現にオランダも女王である。

日本での男系男子のみの皇位継承は、特殊な例かもしれない。フランスは共和政だが、今でも王政復古を望んでいる王党派という存在があるが、もしブルボン王朝復活すれば、ここも男系男子をとっているので、日本と並んでくれるかもしれない。

「女性天皇」を誕生させる論議が消えてしまったが、日本でも、当然、考えるべきことではないだろうか。あるいは、女性皇族が結婚すると、お嫁にいくという形で、皇族から離れるが、これもおかしい。イギリスでは女王の妹のマーガレット王女も、平民と結婚されても、プリンセスであり続けた。日本でも貴族制度がないのだから、すべて平民だろうが、平民と結婚されても、皇族として残られていいと思う。

今回、進歩的な変更をしたイギリス王室、しかし、ウィリアム王子の結婚相手が、平民であるというは初めて?というような解説がご成婚時にあった。日本では現皇后陛下から平民出身なので、その分は進歩的ともいえる。

スペインなどは、つい最近までとても保守的な王室制度をとっていたのに、皇太子の結婚相手は、再婚?であったり、王女の結婚相手がスポーツ選手?であったり、すっかり開放的になっている。これは王室自体がリーダーシップをとられたのだろうか。

フランスのマルメゾン城を訪れると、そこに欧州の王室系図があり、ナポレオンの最初の妻であるジョゼフィーヌの長男ウージェーヌの娘がスウェーデンの王室に嫁ぎ、そこから姻戚として、欧州の王室へと血がつながっているのがわかるが、今後は、みんな親戚といった関係はなくなっていくに違いない。


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