借金ゼロで終わりたい

友人に言わせると、高齢者はお金を使わない、それが消費を冷え込ませる、とのことだ。実際そうかもしれないが、収入が年金だけとなると、額も少ないし、ついつい貯金を取り崩しての生活となる。
自宅なら、家賃を払う必要もないし、年金を使いきった生活をすればいいのですよ、と言われるけれど、自宅はいろんな経費もかかる。

今年はボイラーも変えたし、照明器具が耐用年数をこえて、いくつも故障している。今年の予定では、秋口に車を買い替え、2部屋ある和室の畳変え、そして、ペンキの塗り替えがある。ペンキの塗り替えは、足場も組まなければならないし、総費用は100万円を超えそうだ。

これらの出費を賄うのに、年金は普段の生活費でも足りないくらいだから、預金を取り崩すことになるだろう。
この世をさよならするまでに、このような出費がいくらかかるか、わからないのだから、そう普段にお金を使えないのは、自明の理である。

借金がきらい、というよりできない境遇になったからでもあるのだが、国の借金というのが気になってしかたがない。老人から今、生まれたばかりの赤ちゃんにいたるまで、日本国民一人当たり700万円以上の借金をかかえている、と言われると、700万円に責任があるような気になる。

つれあいとよく話す。こんなに言われるくらいなら、いっそ、我々の分を払って、メディアが国の借金を報道するとき、「国民一人当たり700万円の借金、ただし、群馬県在住のYさん夫妻は除く」、と必ず言及してもらおう、と。
といっても、一人700万円とすれば、二人で1400万円、とてもそんなお金を払えるわけはない。

まじめに働き、正直に納税し、年金の中から、ちゃんと国民健康保険と介護保険を払い、後ろ指をさされることのない生活なのに、まだ借金があるといわれる筋合いはない。が、政府にいわせると、国民の生活向上をはかったための借金なのだと、まるでこちらに責任があるような言い分だ。

一挙に700万円を払えないから、仕方なく消費税率アップにも是とせざるを得ない。10%になって、はたして、我々が死ぬまでに、その分を払い終えることができるだろうか。それとも子孫に残していくだろうか。負担してくれる子孫がいないのだが。

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