少子化対策(2)

出生率が2,01というフランスでも、子供を産む年齢が30歳をこえたということである。これは女性の学業に携わる期間が延長していること、女性の就労者が増えたこと、そして子供を産む時期について、資格を有し、安定した職業につき、住宅や配偶者という条件をきちんとしたものにしたあとで、というので、30歳をこえての出産になるという。

日本でも同じことが言われている。しかし、その出生率の差はどうしたものだろう。理由に婚外子の存在もあげられる。mere celibataire(未婚の母、フランス語のアクセントが抜けているのは申し訳ない)という語が1980年代のフランスでは異端な存在としての扱いででてきた。それが現在では特別の扱いではない。

結婚をする人が減少している。2010年、フランスでは24万9000組の結婚があった。そして、そのほかに19万5000組がPACSの契約で結ばれている。このPACS(パックス)というのは、連帯の民事契約というもので、正式な結婚ではないが、結婚に準じた形式の契約である。これはそもそもホモのカップルのために考えられたが、その範囲はホモに限らず、異性のカップル、あるいは親族の中でも結ぶことができる。2010年に結ばれた19万5000件のパックスのうち、95%は異性間であるという。

カップルとして存在していても、それが結婚という形式をとっていない場合、生まれた子供は婚外子である。フランスではこの婚外子が非常に多いという。

日本では未婚の母というのは、まだ色眼鏡でみられそうだ。同棲というスタイルすら、まだおおっぴらにできない。こういった社会的な拘束を解き放ち、産婦人科医の問題、保育所の問題、などを解決すれば、フランスのように、出生率はあがることだろう。

しかし、生まれてくる子供、増えたからと言って幸福な人生が待っているのだろうか。やっぱりちゃんとした父と母の間に生まれ、愛情をもって育てられるという条件下でなければ、数字だけあがればいいというものでもないだろうに、と思うのは庶民すぎる考えだろうか。


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