本当の親はだれ?(2)

「代理出産、生殖ビジネスと命の尊厳」(大野和基著、集英社新書、2009)という本がある。非常に示唆に富んだ本だ。アメリカにおける代理出産の現実の一端が紹介されている。

ほとんどが代理母(子宮を貸す)についてであるが、これも時代の変化がある。最初は不妊の妻の代理をするというので、排卵時期に依頼者の男性の精子を人工注入し、着床、妊娠、そして出産という順序を踏む。

現在では体外受精をした卵子を着床させて、妊娠、出産となるので、必ずしも代理母が遺伝的にも母親とは限らない。

この本のなかに、裁判所の判断として、「母親の定義は科学技術の進歩で変わりうる」という考え方が示されている。

そんなものだろうか。母親に限っていえば、3人存在することもざらになる。卵子提供者(遺伝子の上で母親)、子宮提供者(産みの母)、そして育てる意思を表明している親(育ての母)である。どれも母親と呼べる。

日本の法律では、産みの母が法的母親になるのだから、野田聖子議員は、立派に母親の資格がある。しかし、遺伝的には他人だ。

いろんな問題(妊娠中毒症など)をクリアして、出産にまではいたった。これからの問題はもっとある。
まず、野田議員の籍にはいると思われるこの子供、パートナーはきっと認知されるのだろう。
二人が円満な間は問題がないが、もし離別となって、パートナーが真の親としての権利を主張したら。。。。
野田議員の年齢と子供の生育
遺伝的に真の母親ではないと知ったときの子供の気持ち

賢明な野田議員は、すべてを考えた上のことだと思うが、彼女の意のままに運ぶものでもあるまい。母乳はでるのだろうか。




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