身体髪膚これ父母にうく

「身体髪膚これ父母にうく、毀傷せざるは孝のはじめなり」ということばを知っているのはどの年代までだろうか。

私が小さいころ、おてんばをしてけがをすると、いつも親が言っていた。子供だからころんでひざをすりむいたり、切り傷を作ったりはあった。そのたびに親が口にするこの言葉は、大けがをしたら、親が悲しむだろうから、危険なことをしてはならない、と戒めになっていた。

大人になって、小さいところではピアス、大きいところでは初体験、というとき、この言葉がブレーキになった。はたして、この言葉を無視するほどの必然性があるか、と思うと、ピアスの穴さえ開けられない。

この言葉を、現代の家庭で言われることはあるだろうか。耳だけではなく、鼻や唇、おへそにピアスをつけ、タトゥーをしている人を見ると、親不孝なことをしているという自覚があるのだろうか、と聞いてみたくなる。

ましてやリストカット、自殺となれば、この言葉を知らないに違いないと思う。この言葉の重みが昔同様に現代に通用するとは思わないが、幼児のころから言ってきかせれば、なんらかの効果はあるように思う。

そうしてみると、もったいない、みっともない、なさけない、などに加えてもいいかもしれない。
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