ギリシャ危機

数日前から、6月17日のギリシャ国民議会再選挙のニュースがトップをしめている。多くのジャーナリストが現地にはいり、現地報告というのも各国のニュースで報道されている。

緊縮財政を是とする人たち、拒否する人たち、それぞれに理由はある。どちらにしても、ユーロ圏に残りたいという意思は変わらないようだ。

先日、インターネットをみていると、ヨーロッパ一の金持ちはスペイン人とあった。Amancio Ortegaという人で、Inditexの創始者だそうだ。そんな会社、聞いたことがないと思っても、そのグループにZaraがあるといえば、ああそうか、と納得される人も多いだろう。私はZaraで買い物をしたことがないが、世界的なファッション衣料の店である。
その財産は、39,5milliards de dollars(31,6milliards d'euros)なのだそうだ。私は数字に弱いのでぴんとこないが、316億円(1ユーロを100円で換算)になるのだろうか。

スペインといえば、ギリシャのあとに財政不安をいわれている国である。この皮肉な現象はなんということだろう。
国家財政の赤字は、この程度ではすまないけれど、それにこういう金持ちが、私財をなげうってということも不自然ではあるけれど、国が破綻しそうな状況にあって、個人はヨーロッパ1の金持ちだったりするというのも、なんだか納得いかない。

最後にギリシャを旅行したのは、母がまだ元気なころだから、30年ほど前のことか。アテネからテサロニキに近いコルザという町にいる友人を訪問した。小さな飛行場にプロペラ機で到着した。
その時、観光旅行の途中で毛皮工場によって、白いミンクのハーフコートを買ったのだが、まだ持っている。友人が夜も寝ないで刺繍をしてくれたテーブルクロスも持っている。
帰りはテサロニキからミコノスへ飛び、ミコノス島に数日滞在した。シーズンオフのミコノス島は静かだった。

急にギリシャへ行きたくなってきた。しかしギリシャは政情不安、この夏の観光客は激減しそうだという。唯一の産業である観光で外貨を稼げないとすれば、どうなるのだろうか。

日本は、アメリカに債権資産を持っているし、個人の保有資産が大きいから、財政赤字が歳入の倍あっても大丈夫とか経済専門家で言う人がいるが、アメリカの債権など、売りたくても売れない状態にあるだろうし、個人の資産をどう吐き出させるのだろうか。
国の赤字は、やっぱり国家財政として正常化しなければ、ギリシャやスペインの轍をふむことになりそうな気がしてならない。

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