航空会社のサービス

パリからの帰りは、予約したとおりのプレミアム・エコノミーであった。座席はフルフラップではないが、下からすこし延ばせるようになっている。純粋エコノミーよりは広いことは確かだ。食事はエコノミーのものだという。エコノミークラスをサービスするアテンダントがプレミアムも担当する。

ビジネスではカーディガンが配られたが、このクラスでは、毛布と枕がおいてある。スリッパもついている。食事は、これがエコノミー?と思うほど、上質だった。JALの国際線を利用したのは2年前であったが、その時は、これは餌?と思うような内容だった。ところが、今回、ビジネス並みではないけれど、前回のエコノミーの食事とは大きく違っている。

メインは”コック・オ・ヴァン”パスタ添え、またはエビのグリル甘酢餡かけで、共通部分は、小海老のマリネとスモークサーモン、エッグポテトサラダ、茶そば、フレッシュサラダ、アイスクリーム、コーヒー、紅茶、緑茶となっている。スモークサーモンが美味しかった。こういうメニューは、メニューは立派だが、内容がつまらない、美味しくない事が多い。全体として、味も材料もよかった。

アテンダントの人にそのことを言うと、食事についてのクレームが多かったので、質をあげつつあるのだそうだ。やっぱりそうなのか、という印象をもった。JALが破綻から持ち直したのも、こういったクオリティの見直しがあったことも、利用客アップに結び付いたのではないだろうか
往路がビジネスだったので、その対比がよくわかったのだが、良質のサービスには、それなりの料金を支払わなければならないということだ。

そんな印象をもったあとで、昨日今日のスカイマークの一種のサービス拒否発言を興味深く聞いている。テレビで利用者の感想を聞いていたが、サービス業ということを意識すべきという発言があった。スカイマークにはサービス業という意識はなく、運輸業としか考えていないのかもしれない。安い料金だから、それ並みのサービスしか提供できませんよ、ということをあまりに正直に表現してしまっただけなのだ。

まだ一度もLCCという格安飛行機を使ったことがないので、どんなサービスをしてもらえるのかわからないが、アテンダントはサービス要員ではなく、安全要員であること、だから、安全飛行中には、私語をしていてもかまわないじゃないか、マニキュアも派手で差し支えないし、幼児の泣き声など、うるさかろうとなかろうと、アテンダントがかかわることではない、など、そうかもしれないと思う。

客の方が、いまだに、JALやANAのストイックともいえるほどのサービスを当然と思っているところがあるのかもしれない。パリー成田のフライトで、客とアテンダントが会話を交わす時、アテンダントは客より上の視点で見てはならないとなっているのだろう、しゃがんで話している。ヒールのある靴をはき、膝をかがめての会話、立ち上がるのも大変だと思った。

あまりにあからさまなスカイマークの表現だから、反発を買うのだろうが、上質のサービスがほしいから、私はLCCは避けている。職業意識がどんなものかは知らないが、爪を伸ばしているようなアテンダントが、いざという場合に役に立つのかどうか、疑問であるし、会社として、そんなところをチェックしないのなら、安全管理が十分であるとは思えないからである。

友人の一人に、長く航空会社で働いた人がいるが、彼女の感想も聞いてみたい。

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