退職後の生活資金

数日前から、企業年金運営の会社が、2000億円を無にしたというので、大騒ぎしている。企業年金といえば、JALが破産したときにも、これまでの退職者から、年金減額の承認をとるため、現役が説得してまわり、ようやく可能になったといった話をきいた。

私は日本の会社で働いた期間が短いし、半分は国民年金だったので、企業年金などの存在を知らなかったのだが、ある程度の規模の会社は、厚生年金のほかに、企業年金の制度があるのだそうだ。給料の中から、積み立てているのだから、労働者の汗の結晶ではあるが、企業からの補助もあって、また零細企業ではとても望めない制度である。

若いころの友人の一人は、財産形成について話してくれたことがある。不動産、有価証券、現金と3分割するのだそうだ。当時、私は食べることに必死で、財産なんて論外だった。彼は会社経営者であったが、さすがと思ったものだ。

ある程度年齢がすすんで、退職後のことを考えるようになったとき、茫然となったことを覚えている。日本の会社で働いているときは、厚生年金に加入していたが、その後の外国機関では、社会保険への加入がなく、国民年金だった。したがって、現在受給している年金たるや、基礎年金プラスほんの少しの厚生年金である。

新聞社や銀行、テレビ局などは、きわめて恵まれた企業年金らしい、と聞いたことがある。これらの企業年金はどのような運用をしているのか知らないが、今回のAIJなる会社に委託していた企業年金は、中小企業のものが多いとか。
今後、どのようになるのか、部外者で財政素人の私にはわからないことだが、これに関連している方たちの不安はいかがなものだろう。

公的年金も不安材料ばかり、そこに当てにしていた企業年金がないとすれば、そして最悪、退職年齢と年金受給年齢にギャップができれば、よほどの預貯金がなければやっていけない。

個人年金やら、あと、貸家などの不動産で定期収入を得るとか、収入の多様化を図っていなければならないようだ。それとも、宝くじで一発5億円をあてるか。

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