「にあんちゃん」を見ました

今日は雨模様で、低気圧のときは体調も悪く、こたつにはいってぐずぐずしていました。テレビの番組をみると、午後1時からBSプレミアムで映画「にあんちゃん」をやるとあります。

昭和34年の作品です。舞台は九州佐賀県にある炭鉱です。モノクロですし、暗い映画とは承知していましたが、たしか、小さいころ、学校からの映画観賞会みたいなところで見たような気もします。
今日は一日グータラにすごすと決めたので、この映画を見ることにしました。

まあ、なつかしい俳優さんたちが総出演です。今村昌平監督の作品ですから、いわゆる社会派。ああ、昔はこんなに貧しかった、と小さい時の生活を思い出しました。道路など舗装されていなくて、雨が降れば、ぬかるみです(今も、わが家の前はそうなりますが)。いつ洗濯するのかわからないほど汚れた、破れた衣服です。

布団にシーツも敷かれていません。汗と脂で汚れた布団です。糊のきいたシーツというのは、いつ頃から使うようになったでしょうか。わが実家では、昭和27年ごろには、シーツを洗濯すると、ご飯粒の糊につけて、ごわごわになるほど固くしていたような記憶があります。

炭鉱労働者である父を亡くし、4人兄弟が力をあわせて暮らしていく、そこには炭鉱仲間の助けいあいがあり、また生活苦による不平があり、病気があり、本当に気の毒で、見ていてつらくなりました。

あれから50年、物があふれ、断捨離なんて言葉が流行する時代です。それでいて、餓死する人が連続しておきています。なんという時代でしょうか。もう「にあんちゃん」の時代には戻りたくはありません。でも、政治の方向が間違えれば、今の飽食の時代が、また思いでの一つになるのかもしれません。

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