プロ意識

13日に座礁した豪華客船の船長の言動が報道されている。夜の9時半ごろの座礁で、真夜中前には、もう避難していたらしい。そして、自分たちは最後に避難したのだと言っていた。

とんでもない船長だ。船長は、遭難したとき、最後に船を離れることといった法律もあるらしい。彼は殺人罪の容疑で逮捕されたとか。当然の話だ。6人?もの死者が出て、まだ行方不明者もいるという。

会社は、船長の操船ミスや、避難の手順が、会社が定めたものと違っていたと、現場の責任にしているが、そうした人たちを雇用していたという責任は問われてしかるべきだ。

フランスのニュースをみていたら、豪華客船は、それ自体が危険な建造物だという。船体の様子をみていても、喫水線の下部部分より、上部のほうが大きく、均衡がとれているとは思えない。
座礁した客船には、1500の船室があり、4000人以上の乗員・乗客がいたというが、1500の船室に2人ずつとしても3000人が乗客、1000人がスタッフだったと思われる。

3対1だとすれば、避難誘導に問題はないだろうと思うが、その1000人が全て、訓練を受けていたかどうか、それが疑わしい。訓練を受けていないとすれば、お客様てきな感覚で、乗客と同じ意識をもっていたのだろう。
映画の上ではあるが、タイタニックで、最後まで讃美歌を演奏していた楽団員の姿を思い出す。

このごろはなんでも巨大化していて、飛行機も1000人が乗れるエアバスが誕生した。なんだか、不安でならない。1000人もの人数と荷物をのせて空に浮くというのが、昔人間には信じられない。
船の乗員と、飛行機の乗員を比べることはできないが、鉄道にせよ、プロとしての意識がこのごろ希薄のように感じられる。これは交通機関に限ったことではなく、全ての職業にいえるのかもしれない。

なにかにつけ、アマチュアの感覚を尊重したり、中途半端なことで納得したり、というのは昔人間の受け止め方だろうか。自分自身でも、とことん突き詰めて考えることをしなくなった。この程度でいいや、となんでも妥協してしまう。

議員さんにも言いたい。あなた方を選んだのは、日本の行く道を正しく整えていただくためで、あなた方の議席を確保するためではないことを。政治のプロとなって、次の選挙のことより、政策をきちんと決めてください。


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