4億円ははした金

みなさんにとってのはした金というのは、いくらだろうか。はした金というのは「わずかの金銭」だそうだ。20代、30代のときは、毎日、お財布、小銭入れをチェックして、残金を調べていた。その当時は10円の単位ですら、大切なお金だった。

今では小銭入れはほとんどチェックしない。お札をいれている財布は毎日チェックはしないけれど、いくらはいっているか、気にはしている。だからはしたとまではいえないが、100円単位までは気にしないのかもしれない。

この2日間の民主党元代表小沢氏の弁明、やっぱり驚きだ。「現金で持っている方が、安心、安全だ」とか。自宅ではなく、事務所に保管されていたらしいが、警備について、そんなに信頼がおけるのだろうか。
それに4億円は、「両親から相続した不動産や現金、著書の印税、議員報酬をためたもの」などとのことだが、ご両親からの相続分については、ちょうどバブルの時期で、売却益がそうとう出たらしい。その場合の納税や、また以前の説明では、妻子の名義でしていた預貯金を集めたという言葉もあったけれど、相続税や贈与税を脱税した事実はないのだろうか。

昔の金丸氏逮捕の事件を思い出す。あのとき、金丸氏の自宅から、金塊がみつかり、脱税などで追及された。お金には名前がかいていない。どうにでも言い逃れできるから、という意図が隠されているのではないのか。
4億円を秘書に渡して、その後の報告は受けていないような、また不動産を購入し、4億円もの金額を払って、登記は1年もあとのこと、こんないい加減なことですませていた。

天下国家のことを考えて、自分の政治団体や事務所のことは秘書任せだったとか。彼の考えたことが本当に天下国家なのか、彼はなにを成し遂げたのか。
小選挙区にしたのは、彼の指導によるものだそうだ。以前の中選挙区制度は、記憶はあるが、1つの選挙区から同じ党の候補者が2人、3人とたち、身うち同志で戦うような、政策ではなく、情実の選挙になっていた。日本の民主主義が成熟しないのは、中選挙区のせいだ、と言われ、2大政党にならないのは、そのせいだと言われていた。

イギリスやアメリカのような2大政党こそ、民主主義の理想形と言われていたし、そんなものだとも思いもした。だから小選挙区になったとき、ステップアップしたと思ったものだ。しかし、それが実施されて、まして、3年前に政権交代ということが成し遂げられたけれど、選挙制度の矛盾は残り、はたして民主主義が浸透したのやら、そしてしかるべき選良となっているか、おおいなる疑問である。

政党助成金については、どうなのだろう。彼は、常に政党を作っては壊し、助成金の残りは国庫に返すことなく、持参金にして、次の政党での発言力強化に使っている。
彼のいう天下国家というのは、選挙だけのような気がしてならない。

民主党にはもう一人、お金をお金と思っていない人がいる。宇宙人ともいわれているが、母親から1500万円の寄付を毎月受けながら、聞いていなかったという。かれも秘書任せだった。

こんなにお金に無造作な人が政治をしていて、それは100円、1000円に細かくなれというのではないけれど、国民の生活が第一、と言えるのだろうか。

裁判がどう進行するのか、見守るだけである。小沢氏、あるいは宇宙人に対し、なんら行動はとれない。とれるとすれば選挙でだが、残念ながら彼らの選挙区は岩手であり、北海道だ。私の1票は影響力がない。

しかし、100人もの国会議員が信奉するのだから、小沢氏というのは、よほど求心力のある人物なのだろう。でも毀誉褒貶がこんなに激しい人も、田中角栄以来だろうか。

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