クリスマス・イヴ

12月24日、クリスマス・イヴ、ミサにも行かず、静かにわが家で過ごしている。山の中のわが家は、テレビやラジオをつけなければ、ほんとうにsilent nightだ。

カトリック教徒としては、24日の深夜ミサに行かないのは、なんだか罪をおかしているような気がしてならないのだが、夜の運転はこわい。一番近い軽井沢の教会でも、車で45分、峠越えもあるし、道が凍っている可能性がある。

つれあいを残して、一人で出かけるのもはばかられる。なにしろ病後の人だから。というのも口実かもしれないが。

これまで、深夜ミサに出かけたなかで、一番、印象にのこるのは、南仏のSainte Baumeという山岳地帯にある洞窟でのミサである。
日本では深夜ミサといっても、ほとんどが夜の7時くらいに始まるが、フランスでは夜の11時くらいに始まり、深夜に終わるというのが普通だった。

サント・ボームの洞窟は、山の中腹(上部)にあって、最初に登った時は、相当高く感じた。洞窟のなかにお御堂が設けられており、その中でミサが行われる。
この洞窟があがめられるのは、マグダラのマリアが余生を送ったところという伝説があるからだ。マグダラのマリアという女性は、キリストが十字架にかけられて死亡したのち、埋葬されたが、3日目に復活した、その復活したキリストを最初に見た人物なのだ。キリスト教ではキリストの生母マリアに次ぐ重要な女性といってもいい。

そんな女性がその命を終えた場所だから、ありがたさは計り知れない。深夜ミサに誘われたものの、住んでいるマルセイユからは遠いし、狭い山道のドライブがある。昼中のドライブでも道の狭さにどきどきする時があるのに、深夜にわたってドライブするなんて、とひるんでいた。
友達夫婦が同行してくれることになった。運転しないですむなら、夜の外出も平気だ。しっかり防寒具を身につけて出かけた。

マルセイユから2時間弱、駐車場といったきちんとした場所はないが、適当に木々の間の空き地にとめていく。参道には、ろうそくが灯されている。人の動きにも揺れる灯は、暖かい雰囲気を醸し出している。ろうそくに励まされて、夜の山道なのに、そんなに長く感じない。

洞窟にはもう人がいっぱいだ。友達が電話をしておいてくれたので、外国人枠でもないが、前の席を準備していただいていた。ミサ自体は、キリスト生誕をお祝いするもので、どの教会でも共通している。馬小屋に赤ちゃんのキリストをあらためておいて、聖体拝受もあって、ミサは終わる。

洞窟のそばにある修道会の建物で、ミサのあと、南仏特有の13デザートといわれる、13種類のデザートとvin chaud(ホットワイン)をいただく。
自宅に帰りついたのは4時近かった。つれあいはゴーゴーといびきをかいて寝ている。めずらしい場所でのごミサに与り、興奮してなかなか眠れなかった。

マグダラのマリア(フランス語ではマリー・マドレーヌ)は私の洗礼名でもある。

北朝鮮、後継者問題

北朝鮮では、亡き金正日の3男金正恩が後継者として決まっているが、その正嫡性をうんぬんする声がでてきているようだ。
金正日氏には、4人の女性がいたとか。成恵琳(ソン ヘリム)、金英淑(キム ヨンスク)、高英姫(コ ヨンヒ)、そして金玉(キム・オク)で、正式に結婚したのは2番目のキム・ヨンスク。正恩氏の母、コ・ヨンヒはいわば愛人である。

今、韓流ドラマ、それも時代劇にはまっているのだが、正嫡性はとても重要なようだ。王妃とそうではない側室から生まれた子どもの扱いは違うようなのだ。中国からセジャというのか王子として認められるかどうか、そこが重要らしい。

今回、中国はすんなり正恩氏を後継者として認めているが、国内的にこれから問題になりそうなのが、母親の出自だという。母高英姫は、在日出身で、これは母親の血として階級が低いのだそうだ。4段階あるうちの3段階目とか。

特に、金日成から金正日へと、白頭山抗日血統が続いて、3代目の母が在日では、血統の尊さが失せてしまうらしい。
それに長男でないのも、どうなのだろうか。長幼の順は、韓国では大切なことらしいが、北朝鮮ではどうなっているのだろう。長男金正男とは母が違うが、2歳上には、金正哲がいる。

正嫡性の問題は、王室などでは重大で、正式な夫人から生まれた嫡子のみに後継の権利が生じている。
公式の夫人からは女児のみが生まれたのだそうだ。

朝鮮総連には緘口令が出ているらしいが、日本でこんなに話題になっていることを、北朝鮮で秘密にしてられるものだろうか、そうとすれば、本当にこわい国である。



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。