ブータンについての疑問

先日から、ブータン国王夫妻の国賓としての来日を機会に、ブータンで採用されているGNH(国民総幸福)という指数が話題を呼んだ。
国民総生産では低くても、国民総幸福指数は高いという。

幸福であるかどうかは、絶対的な感覚であり、相対的に比較するものではないから、ブータンの幸福度が高いことに異論をはさむ気持ちはない。と言いながら、こんな疑問を呈すること自体、異論をはさんでいるのだが。

ブータンの位置をみると、ヒマラヤ山脈の中にあり、国全体が山の中にある。産業はほとんどが農業である。
総人口は70万人、日本では中都市程度の規模である。そのくらいの人口で、一つの国として体裁を整えるというのは、どんなものなのだろう。

山間地となれば、東北や北海道に人口70万人を住まわせて、国家として成立させているようなものだけど、日本でも可能だろうか。

たとえば、ミニ国家といわれる国はいくつかある。モナコ、ヴァチカン、アンドラなどがそうだ。モナコは観光やとばく場の上がりで、所得税がないことでも知られている。ヴァチカンは、世界中のカトリック教徒からの献金がある。

ブータンは、観光も力をいれているようだが、主たる農業といえば、日本では自立ができず、国からの助成金でようやく成り立っているような産業だ。それだけで、国への税金が払えているのだろうか。

そして70万人の税金で、王家を維持するというのは、どうやってできるのだろうか。国家予算の中のどれだけが王家に使われているのだろう。

現国王は、1夫1婦でいかれるというけれど、これまでは4人まで王妃をもてたという国である。封建的な要素も十分残っていそうだ。
はたして、どれだけの幸福度なのか、住んでみなければわからないだろうし、幸福度が高いといわれても、トイレを考えただけで、やっぱり日本の、自宅がいいな、と思ってしまう。

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