イラク戦争終結

オバマ大統領が、イラク戦争終結を宣言した。奇妙な戦争が終わった、のだろう。一方的に攻撃して、占領して、撤収する。アメリカの、アメリカによる、アメリカのための戦争だ。

始めたのは、前大統領ブッシュだ。2003年、大量破壊兵器があるといって、航空母艦から戦闘機が飛び立って、攻撃目標を設定したところも、パソコンの画面でみせられて、爆弾炸裂といった、近代的戦争だった。

もう9年もたつから、その攻撃開始から、どのくらいで、ブッシュが勝利宣言をしたか、忘れてしまったが、それからが、近代的から、ヴェトナム戦争と同じようなアナログの戦争に変わってしまった。
サダト大統領が、隠れていた穴のなかから引き出された場面は今でも覚えているし、つい最近、リビアのカダフィ大佐で同じような場面が再現された。

この9年で、のべ150万人のアメリカ兵が動員され、4500人が死亡したという。そのかげで、イラクの国民の死亡者は12万人を超えているというが、あまりそれに触れられない。

つい先日12月8日は、太平洋戦争勃発の、真珠湾攻撃の日だった。もう70年になるが、いつまでも、宣戦布告をしないで、攻撃が始まったというので、日本が卑怯者と糾弾される日でもある。
イラク戦争は宣戦布告があったのだろうか。私は戦争をしらない子どものうちにはいる。生まれてこの方、日本が直接戦争したことを経験しない。
朝鮮戦争は、北朝鮮や中国が、突然、休戦ラインをこえて侵入した戦争ときいている。ヴェトナム戦争は、ヴェトナムの赤化をきらったアメリカがサイゴン政権を支持して介入した。

イラク戦争終結となれば、あとはアフガニスタンが残っている。ここも、何のための戦争やら、だんだんわけがわからなくなってきている。タリバン政権が諸悪の根源として、民主主義の敵として、西側諸国が協力している。

本当に正義の戦争なのか、勝手に初めて、勝手に終わる、イラクの人にとって、はたしてよかったのか、時が決めるのだろう。決まるまで、私は生きてはいないだろうが。

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