スイスへ逃げる超金持ち

今日もフランスのニュースからだが、フランスの大金持ちたちが、スイスへ逃げだしているという。フランス人に限らずで、スイスの雑誌Bilanによると、全部を網羅しているわけではないが、300の家族が外国から、脱税目的でスイスに移住しているそうだ。

その中にフランスの家族は44を数えているという。古くからはシャネルの所有者であるWertheimer、ワイン業者のCastel、それに金融で有名なRothschild家などがあり、10年前には17家族であったものが、現在では44家族に増えたそうだ。どのくらいお金持ちかというと、平均、300億ユーロの財産があるらしい。

44家族全部ではないが、いくつかの家族がスイスのどこに住みついたかのリストもあった。しかし、そういう金持ちとは縁遠いので、詳しくチェックしなかった。
このところ、スイスに移住する金持ちが増えているのだそうだ。その理由は来年の大統領選挙である。金持ちは1981年のミッテラン大統領出現による社会党政権誕生を思い出しているらしい。来年、また社会党政権が生まれれば、きっと富裕層を対象とした増税路線が敷かれると信じているようだ。

お金持ちではない私は、スイスに移住することで、どういうメリットがあるのやら、全然わからない。日本でもお金持ちは、外国にお金を移しているとか、週刊誌などでも扱っているが、日本人だと、香港やシンガポールに移すとか。村上ファンドの村上氏はシンガポールに移住したのだったな、と記憶を手繰り寄せる。

私も外国に口座を持っていたことがある。それは必要だったからだ。フランスにいたとき、フランスの銀行に口座を作った。それをフランスからアフリカ、そして日本に戻ってもしばらくキープしていた。フランスへ旅行するとき、日本からお金を持っていかなくても、フランスの口座から引き落としができて、とても便利にしていた。しかし、いつまでもキープしておくわけにもいかず、解約してしまった。ユーロ高(1ユーロ=160円ほどしたとき)の時には、解約したことが残念でしかたなかった。

スイスやモナコ、リヒテンシュタイン、ベルギーとヨーロッパでもいくつか、税から逃れることのできる国があるが、何をどうすればいいのか、お金持ちになると、おのずとわかるのだろうか。

ギリシャの若者たちが、政府の緊縮策に騒いでいるのは、大金持ちたちは、増税をうまく逃れて、外国でのうのうと過ごしていることなどを怒っているためだという。
フランスの代父は、たとえ税率が高いにせよ、自国で納税するのが義務という。その言葉、これらの家族に聞かせてやりたい。


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