流行遅れの服装

4カ月ぶりに東京へ行った。前回は7月だから、夏の盛り、軽装ですんだが、今回は秋、ある程度のコンビネーションになる。 出発地のわが家は寒いし、朝が早いので、下はパンタロン(今はパンツと言うそうだ)、コットンのブラウスにジャケットを羽織った。

東京の日比谷界隈を歩くと、なんだか違和感を感じる。浮き上がっているような感じがする。私のタイプの服装がいないのだ。みなさん、ゆったりドレープのあるものや、生地そのものがやわらかい。ショーウインドウのマヌカンや飾ってある服装も、なんだかタイプが異なっている。

そうか、私の服装が今風ではないのだ、ということに気付いた。そういえば、パンタロンは別として、ブラウスにジャケットは買って15年はたっている。流行はかわる。田舎暮らしですっかり流行というものを無視していた。普段着と農作業用の服だけで済む毎日、外出着というものに気がまわらなくなっていた。

日本はファッションが変わるのが早い。それにみんなが合わせていく。フランスで滞在するパリ郊外のヌイイでは、高齢者が多いところだが、本当に保守的なところだ。50年もたっているようなオールド・ファッションのツイードのスーツが今も通用する。襟元や袖口にヴェルヴェットがついた、その昔にはやったスーツだ。皮のものもある。

そこでは15年などはまだア・ラ・モードといえる。古いものを大事にの精神だ。いいものを大切に、長く使う。ブルジョワの精神らしい。
私はブルジョワではなく、どちらかといえば労働者階級だが、古いものを大事にするというのでは、同じだなと思っている。

さて、東京でニューファッションを求めようかと思ったが、どうも今のスタイルは似合わなそうだ。あきらめてオールドファッションのままでこの冬を過ごすか。


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