8月15日盛りだくさんの1日

8月は忙しい月だ。大きな行事が多い。8月6日:広島被ばく記念日、8月9日:長崎被ばく記念日、これが8月15日の終戦記念日(敗戦)につながる。それに旧盆が重なって、休暇のピークに戦争関係の情報、話題に事欠かない。

敗戦がゆえか、8月15日は国家の休日ではない。平日だ。これだけ歴史を変えた日なのに、なぜ休日にしないのだろう。祝祭日ということばにはあわないかもしれないが、戦争が終わったという点では、国民は負けたにせよ、喜んだと思うのだが。

昔、働いていた外国の機関で、8月15日が休みになっていたことがある。へー、外国が日本の終戦を祝うんだと言われた。そうではない。8月15日は、カトリックではマリア被昇天祝日、つまりキリストの母マリアが昇天されたお祝いの日なのである。フランスでは国家の祝祭日の一つで、在外の機関でも適用されたのだ。(その後、夏休みを取っている人も多く、無用な休日として、適用されなくなった)

また、ナポレオンの誕生日でもある。彼は1769年8月15日に、コルシカに生まれた。マリア様の祝福を受けた誕生であったかどうかはわからないが、彼の生涯は、波乱に富み、フランスの皇帝の地位にまで上り詰める。フランスで帝政が続いていれば、もしかすると、マリア被昇天祭ではなく、初代皇帝生誕記念日といった名前で呼ばれていたかもしれない。

8月の行事は、この8月15日をピークに、一挙に夏の終わりに向かうように思う。学校に通う子どもたちは、夏休み終盤となって、宿題に追われるし、労働者はなるべく8月内に休暇をとらなければと気分があせる。8月15日をもって、当地は秋モードに変わる。朝夕の涼しさ、木々の葉が少しずつ紅葉を始める(もう始まってはいるのだが、はっきり認識させらるのだ)。

今年も残りのほうが少なくなった。明日は夏最後の高揚感を味わうことにしよう。

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