夏休みの取り方

今年は電力事情で、夏休みの取り方が変則的と聞いていた。長期間になっているとか、お盆休みの間に操業する工場があるとか、報道されていた。

なんのことはない。いつも通りのお盆休みの混み方だ。いつも以上のような気がする。分散してくれれば、あの気違いじみた混雑はないだろうと期待していたのだが、空、鉄道、道路、全てに混んでいるようだ。

みんなが休みをとる期間というのは、あわせやすいという点もあるだろう。旧盆にあわせて帰省するひとたちはことさらだ。普段、会えないひとたちが、故郷で一同に会するとか、卒業後、ばらばらに散った友人たちが、同窓会をするとか、旧盆の休みはそれなりの価値がある。

外国の機関で働いていたとき、夏に休暇をとる人は多かった。まずフランス人はほとんどが、7月休みの人、8月を休む人、と分かれて、夏に長期の休暇をとり、本国に帰国する。
我々日本人も、ボスが休みの時に休暇をとるとか、あるいは、ボスが休みだからこそ、一人のうのうとマイペースで仕事らしく格好つけているとか、していたものだ。

人が少ない時、職場の敷地内にあったテニスコートは専用状態にあった。のんびりムードで仕事ができるときに休暇なんてモッタイナイと、夏は働いていたものだ。

しかし、さみしいのは事実だった。休暇あけでも、こちとらは仕事のみ。変化がない。休暇をとった人は、いきいきと、リフレッシュしている。季節をづらした休暇は、旅行するとき、費用が安いとか、混んでいないという利点はあるが、盛り上がりに欠けていた。

そして今、いつも休暇中といっていい状態にある。そうなると、8月のこの週でなければ、休みがとれないという人がうらやましい。この週に集中して、エンジョイしようというその意気込み、雰囲気にも出ている。
そうであれば、少し混雑していていも、渋滞しても、物価が上昇していても、許容の範囲というものだ。

いろんな取り方もあるだろうが、日本のこの一時期集中型、伝統の無形文化財かもしれない。

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