別荘地におけるペット

夏も大暑をすぎて、本格的になった。別荘地に長期滞在の人々も増えている。人の声がよく聞こえるようになった。それとともに、ペット、特に犬口も増えている。

別荘によっては、自宅にドッグランを作って、庭で犬を放し、遊ばせていることもある。散歩をしていると、ドッグランの中から、あるいは開け放した家のベランダから、大きな声でほえてくる。

つれあいと私はあまり動物が好きではない。とくにつれあいは若いころ、大型犬にかまれた経験もあって、犬はきらっている。だから、ほえられるとこわい。こわさが先にたって、かわいいなどとは思えない。

大きい犬からほえられれば怖いし、小さなマルチーズあたりがほえるとうるさい。またやたらとほえてくる。こちらは長年住んでいる、豪ほどの後ろ暗さもない、まっとうな年金生活者である。自然を愛でながら、ゆっくり歩いているのに、突然ほえかかってくる。

つれあいは、「無礼者!」と怒っている。私も「なんて失礼な!」とぷんぷんだ。怪しいものと解釈されたのが、不本意である。

ペットの持ち主は、犬があまり吠えるので、様子を見に来る。そこで、我々の姿を認めるのだが、あいさつもない。それがまた腹がたつ。一言挨拶があってしかるべきではないか、とつれあいと言っている。

散歩中のペット様とすれ違うときも同様だ。我々が道を譲る場合もあれば、先方がペットを抱きしめて、我々が通るのをじっと待っている、というような図式になる。

ペットを家族同様に扱い、「なになにちゃん」と呼び、「えさをやる」ではなく、「えさをあげる」という言い方、なにか違っているような気がする。

すぐ真裏の家では、小型の犬がいるようで、キャンキャンとうるさくてならない。犬にも涼しい、開放的な生活をさせてやろうという飼い主の意図はわかるのだが、受難の季節と思うのは、我々だけなのだろうか。


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