大震災から4カ月

7月11日、大震災から4カ月がたった。だんだん意識がほかへむいてしまったようだ。14時46分、これまではその時間に、自宅であろうと、よそに出かけていようと、黙とうをしていた。ところが今日、その時間、忘れてしまっていた。

被害地ではないところに住み、被害者でない場合、こんなものかもしれない。今朝のTVで、寄付金(赤十字や共同募金会)は2900億円以上あるのだが、そのなかで配布がすんだのは23%にすぎないという。
 こんな情報を聞くと、まだ残っているのに、新たな寄付をする必要があるのかと思ってしまう。絶対金額は足りないのだが、余っているような気持ちにさせられる。

大震災のあと、私としては思い切った金額で寄付をした。それで済むとは思っていない。だから倹約をしたり、予定より少ない金額で出費が抑えられたときなど、それをためておき、次の寄付にと思っている。しかし、赤十字の口座に膨大な金額が残っていると思うと、それを寄付するという行動にまで移れない。

原発の問題もその後、外国のメディアには出ていないのだろうか。こちらが手紙に書かないと、外国の友人は、収まったものと考えているようだ。そうじゃない、と説明するには、一進一退の状態、むずかしい。
佐賀県の玄海原発問題も、予想外の出来事だった。実家の兄は、放射能災害が及んできたら、九州に帰っておいでと言ってくれている。ちょっと心ひかれていた。しかし、玄海原発を考えた時、どのくらいの距離なのか、必ずしも安全圏ではなさそうだ。

原発は必要悪なのだろうか。ドイツにスイスは脱原発、イタリアは建設をしないことになった。識者は、これらの国は、フランスが供給してくれるから、脱原発を実行できるけれど、実際は自国に置かないだけで、原発に依存している現実は変わらないという。
 しかし、これらの国は買電をするからには、価格が高いことは覚悟しているはずだ。イタリアはあまり知らないが、ドイツなどは、節電意識は強い。日本とは消費の仕方が違う。

 節電のため、クーラーを使わないとか、設定温度を高めにするといった行動を、高齢者がとって、熱中症になるという話では、2006年のフランスでの猛暑による高齢者死亡が多かったケースを取り上げる識者もいる。しかし、フランスではあまりクーラーは普及していない。高齢者のやり方は、朝の涼しい空気を室内にいれ、あとは窓を閉め切って、熱気がはいらないようにする、それが暑さをしのぐ手段なのだ。

ただ、これらの高齢者が生活の知恵として習得した時代より、現代のほうが気温が上がってしまっているという事実があることに気づかないだけなのだ。フランスでは夏のヴァカンスシーズンで、家族が出かけてしまって、高齢者が残されていたという条件もあった。

これから本格的な夏を迎え、自分の生活に必死になっていく時、どこまで被災者のお気持ちに添えていけるのか、自信がなくなってきた。




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