歯についての考察

突然、つれあいの下前歯5本がだめになった。海苔をまいたおむすびにかぶりついて、ぐらついたのだという。もともと、歯周病で苦しんでいたが、一挙に5本がだめになるとは思ってもいなかったようだ。

昨夜は、おかゆにおかずはすべてやわらかいもの、離乳食のように細かく刻んで供した。ぐらつく歯にあたって、やわらかいものでもあたるという。

どうしてこんなに歯が悪くなったのか、本人に言わせると、海外特にアフリカ勤務の間、歯医者にかかれなかったからだという。それに戦時中、戦後の悲惨な食糧事情で、歯に必要なカルシウムが不足したからだという。

それなら、今年89歳になるフランスの代父・代母はどうだろう。かれらも戦争中のひどい食生活を経験している。それなのに、まだ自分の歯で、お肉もしっかり食べている。やわらかい部分を選んでいるというが、私たちにとっては固い方に分類されるお肉だ。

それに彼らは毎食後、歯磨きをしない。おそらく朝と就寝前には歯磨きをしているだろうが、昼ごはんのあと、我々が歯磨きしなきゃ、と言うと、そんなに歯磨きするのか、と驚いていた。

この差はどこからくるのだろう。フランスでは、粉ミルクにフッ素がはいっており、それが歯を強くしているときいたことがある。現在、日本でも歯医者でフッ素を歯にぬってくれる。しかし、フッ素入り粉ミルクで育ったフランス人には負ける。でもいつから、フッ素をとりいれていたのだろうか。それとも、彼らの食生活のほうが、歯についてはいいのだろうか。チーズなどの乳製品でカルシウムをとっているとか。

日本では、歯について、いやに神経質になっている部分と無神経な部分がある。歯磨きなどは、幼児については「仕上げはママ」として、歯磨きチェックもしているが、相変わらず虫歯は多いようだ。それに歯並びについて、無神経さがみえる。

先日のイギリスでのロイヤルウェディングで、キャサリン妃の歯並びのきれいなこと、笑顔が一段と映えた。欧米のスターたち、あるいはメディアに露出する有名人は、男女をとわず、ほとんどの人がきれいな歯並びだ。日本ではどうだろうか。タレントと称するひとたちは、きれいな歯並びの人たちが増えたようだが。

インプラントがいいのかどうかも、まだ実験段階のようだ。つれあいも私も、10年以上前にインプラントをいれたが、つれあいは具合が悪くなったようだ。いれるのも、とるのも大変だ。

年齢とともに、歯や歯ぐきが弱ってくる。食べるためにはどうしても必要な器官なのに。思わぬ障害に、楽しみにしていた友人との食事会はキャンセルせざるを得なくなった。


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