ホモ嫌いに反対する日

5月17日は、2005年から「世界ホモ嫌い反対の日」(Journee mondiale contre l'homohobie)となっている、という。日本でもこの日をそう扱っているのか知らないが、フランスで始まった。なぜ5月17日なのか。
それは、世界保健機構(OMS)が1990年5月17日に、ホモセクシュアルを精神病のリストから外したからなのだそうだ。

そうしてみると、同性愛はその昔、精神病として扱われ、犯罪でもあった事実がある。フランスでは1982年に犯罪ではなくなったが、依然として、病的な問題として見られていた。西欧では同性愛者に対し、もっとも理解のありそうなフランスですら、ホモ嫌いは多い。

フランスの機関で働いていた時、相当数の同性愛者を知った。そのうちの一人は、ハンサムで、チャーミングで、性格もいい、けちのつけようもない男性が、なぜか女性の影がなく、身もちがいい。不思議に思っていた。ただ、素敵だけれど、フェロモンを感じない。

ある日、原宿でぱったり会った。女連れではない。男連れである。Mon amiと紹介された。ふーん、友人か、と勘の悪い私は思っただけだった。彼が日本から離れたあと、事実を知って、友人ではなく、恋人であったことを知ったのである。

フランスではだんだんカミングアウトをする同性愛者が増えてきた。パリ市長のドラノエ氏は同性愛者であることを公表している。またPACSというシステムは、結婚というスタイルがとれない同性愛者を対象に、結婚に近い民法上の保護を与える制度となっている。(これは同性・異性をとわず、同棲者を保護する制度である)
2004年、フランスで初めてホモ同士の結婚を認めた町長がいたが、国の機関が無効とした事実がある。

性同一性障害者、性転換者など、同性愛だけでなく、性にかかわるいろんな問題がでてきている。それだけ世間がオープンになってきたのかもしれない。まだ偏見は多いけれど、こういう問題がおおっぴらに扱われるようになったのは、一つの進歩なのだろう。

毎年、6月末にはゲイパレードが行われ、男性ホモ、女性ホモ(レズビアン)、両性具有者、性転換者たちが行進する。(私は日本では4月4日をその記念日にするといいと主張しているのだが。)



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