ご復活祭

今日はご復活の祝日、英語でいうイースター、フランス語ではPaques(パック)という。十字架にかけられたキリストが、復活されたことを祝う日だ。

キリストが生まれた降誕祭(クリスマス)は12月25日に決まっているのに、復活祭は毎年移動する。こんな風に決められている。「春分の日以降の最初の満月の日の継ぎの日曜日」という。春分の日が3月21日だから、3月22日から4月25日までの間にあることになるが、今年はぎりぎりの4月24日であった。

生まれた日は、紀元前のことでもあるし、不確定でも納得できるが、死亡の日(復活はその3日後)は金曜日という曜日で決まっているというのが、どうも納得できないのだが、キリスト教徒は、ご復活祭を降臨祭より大切にお祝いする。

どちららかといえば、春の到来を祝う土着の風習をうまく転用した気配もある。フランスでは、生命のみなぎりを祝う意味で、卵を使う。ゆで卵に装飾を施して、庭や部屋のいろんなところに隠し、子供がみつけて歩くといった遊びもあるし、卵そのものではなく、チョコレートを卵型にして売られている。チョコレートでは、そのほか、ウサギ(多産の象徴)、鳥と巣、などが売られ、バレンタインに並ぶチョコレートが売れる時期である。

ヨーロッパでは、復活祭から春がスタートするといってもいいだろう。学校などでも復活祭を中心とした休暇があるので、一つのバカンスとなる。フランスでは翌日の月曜日が「復活祭翌日の月曜日」という休日で、土曜日とあわせ、3連休になる。

洗礼を受ける前は、遊びに都合のよい3連休と思っていた。東京でフランス関係機関で働いているときは、日本人が休日ではないのに、しっかり3連休、遊びにでかけるチャンスであったし、フランスにいたときも、必ずどこかに出かけていたものだ。

キリスト教徒になると、忙しい時で、遊びに出掛けることはできない。4旬節になると、いろんな行事がある。ご復活祭前の1週間は、聖週間といって、行事が多い。事情があって、それらの行事に全て参加することはできないが、今日はごミサに与った。

毎日曜日のごミサと違い、歌の全てがラテン語で歌われる。ちんぷんかんぷんだが、キリエとかエリソン、デウス、クリステなどの言葉は追える。
しかし、毎年、キリストのご復活をお祝いしているのに、それが2000年、続いているのに、なぜか、変わり映えしないというのか、悲しみ、苦しみ、なくなりはしない。現世では無理なのだろうか。もしかしたら、キリストは、天からみていて、あきれ果て、お姿をみせようとはなさらないのかもしれない。

ちなみに私の洗礼名は、キリストのご復活を最初に発見したマグダラのマリア(マリー・マドレーヌ)である。


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