迂回した支援

以前に書いたけれど、鳥取県の三朝温泉(みささ)は、南フランスのラマルー・レ・バンという温泉の町と姉妹都市となっている。

毎年か、2年おきかわからないが、交流が行われ、今年は三朝温泉で、ラマルーからのミッションを受け入れる予定だったようだ。しかし、この大震災により、これはフランスからの訪日は中止となった。どちらがどういいだしたかは知らないが、自粛の一つである。

しかし、ラマルーでは4月30日に日本支援もかねて、日仏親善の催しをするという。どんな催しなのか、具体的には知らないが、関係者から電話をいただいた。日本のものを売りたいのだが、書を送ってくれないか、という要望だ。

15年も前に南仏にいたとき、ラマルーの人たちに書を教えたこともある。「めくら蛇におじず」、のケースだった。外国にいたらから、ずうずうしくも先生面をしてしまった。ときどき、外国での無恥無謀な所業を思い出して、冷や汗をかくこともある。

お断りするか、とも思ったが、そこがまだ恥知らずの部分が残っている。値段はいくらでもいいし、買ってくださる人がいるのなら、という、いわば条件なしで、作品を送ることにした。作品というのはおこがましい。習作というべきだろう。

「寿」、「愛」、「友愛」、「絆」、「希望」などの言葉や、「一期一会」、「温故知新」、「千客万来」、「春夏秋冬」といった4字熟語を書いてみた。はたして、お買い求めいただけるかどうかわからないが、こんな形で協力し、それがフランスから日本への支援の一部になれば、と思っている。

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