雪についてのあれこれ

昨年クリスマスのころに降った雪が根雪のように、解けずに残っている。この冬はまだあまり降らないので、生活者としてはたすかっている。

「雪」という金子みすゞの詩を思い出す。
誰も知らない野の果てで
青い小鳥が死にました
 さむいさむいくれ方に
そのなきがらを埋めよとて
お空は雪を撒きました
 ふかくふかく音もなく
人は知らねど人里の
家もおともにたちました
 しろいしろいか被衣(かつぎ)着て
やがてほのぼのあくる朝
空はみごとに晴れました
 あをくあをくうつくしく
小さいきれいなたましひの
神様のお国へゆくみちを
 ひろくひろくあけようと。

この詩を読むと、自分の住んでいる里で書かれたような気がする。青い小鳥はいないけど。

雪の表現:薄雪、銀雪、小米雪(こごめゆき)、粉雪、細雪、粗目雪、残雪、春雪、深雪、新雪、人工雪、根雪、白雪、初冠雪、花弁雪、氷雪、風雪、万年雪、夜雪(やせつ)、綿雪、
牡丹雪、湿雪、乾雪

子供のころは九州に住んでいたので、雪というのは珍しく、降らない冬もあった。だから、雪が降るとうれしくて、雪片をとらえようとしたものだ。そして、虫めがねで雪の結晶を観察しては、その形の美しさに驚いた。

それなのに、今では雪がふると、あーあ、とため息をついている。そして歌うのは、「雪は降る、あなたは来ない」だれの訪れもなくなる。

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