頼りにできない自衛隊

今日午後2時、韓国ではいっせいに避難訓練が行われたということだ。これは先のミョンドン島を北朝鮮が砲撃したことから、行われたのだろう。それでなくても、年に数回は行われるという。

地上から人は消え、車は放置されたまま、地上に動くものがなくなる。それだけの人数を収容できる地下壕(地下鉄などが使われているようだが)や施設が準備されているというのが驚きだ。

あるテレビ局の報道では、これだけの準備がある韓国に対して、すぐ隣の日本はその種の訓練はゼロというのが危惧される、と論評していた。なら、訓練を実施するよう、政府に対して、キャンペーンをするかというと、そんなことはなく、ただ論評するだけなのに。

先日の報道では、在韓の邦人をいざという場合、どういう形で日本に引き揚げさせるか、検討されているという。救援機を派遣するのだろうが、それは自衛隊の飛行機ではない。自衛隊は救援目的でも、紛争地へ出ていくことはできない。

危険なところにこれない自衛隊、これは自衛隊が臆病なせいではない(臆病な人もいるかもしれないが)。法的に整備されていないせいらしい。いわゆる自衛隊であって、軍隊ではないし、在外派兵はできない。

本当にもどかしい。といっても、もし在外派兵を認め、在留邦人保護の名目で派兵ができるようになれば、それは拡大解釈もするようになるだろう。その危険を思えば、現状でも仕方ないように納得したりする。

アフリカにいたとき、内乱がおこり、首都陥落の危険があった。私は外務省の「家族退避勧告」が出た段階で、民間機(まだ運行されていた定期便)で逃げ出すことができた。


アメリカはもともと海兵隊が大使館を警備しているし、ベルギー、フランスなど、駐在武官とともに相当数の兵士がいたようだ。

日本大使館には駐在武官もいなかった。危ない国には派遣されないのだという。駐在武官が1人いるだけでは、どれだけの助けになるのかわからないが、武官すらいない、という現実に不安で仕方なかった。

あのドンパチの雰囲気を現場で味わい、情報分析を演習ではなく現実にすることで、プロとなっていくのでは、と思うのだが。

避難訓練などしなくてもいい、と思っている日本、平和ぼけなのか、これが正しいあり方なのか、私には判断できない。

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