天は二物を与えず

今日から、大学の試験が始まっている。いつも天気が悪いなーと、身うちに受験者がいない気楽さで、受験生の様子をみていた。

このごろ、タレントにも高学歴の人が多い。最初は、東大生のタレントというと、珍しくて注目していたが、今ではもう数が多くて、ふーん、としか思わなくなった。
私の時代は、「天は2物を与えず」と言われ、頭がいいか(勉強ができる)、美人かの2者択一であった。ところが、今や、どちらかの時代ではない。どっちもの時代である。2つどころか、3つも4つも、並はずれた才能をもつ、マルチタレントの人が珍しくない。

美人(かわいいでも可)であることは最低条件で、それプラス頭がいい、スタイルが抜群、特技がある、など求められるものが多い。
男性の場合は、イケメンである必要はないかもしれないが、それなりに味のある御面相であることが求められる。

フランスでエリートたちと話していると、実に余裕のある人生を送っている。グラン・ゼコールという超難関の学校に入学するときは、猛勉強したらしいが、それにいたるまでは、スポーツも芸術も、けっこうレベル高いところまでこなしている。
ENAの学生であったベルトランは、ピアノが上手だった。一度、わが家で音楽の集まりをしたとき、モーツアルトのピアノコンチェルトを聞かせどころだけ弾いてくれたし、私の演奏に「ペダルを使いすぎる」などと酷評をしてくれた。

東大生などの出身家庭をみていると、苦学生の割合が低いという。ほとんどが中流以上の生活レベルで、教育格差が明らかだとか。
社会に出て、教育を受けただけではなく、教養も問われることがわかってけれど、せいぜい2物くらいですんでいた時代に育ってよかった。

先日、同い年の友人から、これからは、キョウイクとキョウヨウが必要なのよ、と言われた。高齢者のキョウイクとは今日行く場所、キョウヨウとは今日すべき用事の略だそうだ。田舎にひっこむと、そのキョウイクもキョウヨウもない。
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