大みそか

大みそかになりました。この数年は、田舎住まいのこともあって、とても静かに、のんびりとすごしています。おせち料理というほどではないけれど、基本的なものを手作りにして、地味なお正月の迎え方です。

ときどき、これではつまらないと思ったりするのですが、旅行に出たり、夜中まで騒いだりすると、元旦が気持ちよく起きられません。「1年の計は元旦にあり」ですから、頭をすっきりさせておきたいのです。

これまでの大みそかの過ごし方で、もっとも刺激的なのは2000年を迎えるときでした。2000年に切り替わることで、コンピュータがどう作動するか、という2000年問題もありましたし、とくにアフリカにいたこともその一因です。

おとなしく自宅ですごすのかと思っていたら、ある大臣の家のレヴェイヨン(年越しパーティ)に招待されました。休暇で国外に出ず、残留している外交団を招待してくれたらしいのです。何か料理を持参すること、それが(別に必須ではない)条件でした。

この大臣の息子は、反乱軍の首領です。しかし、この大臣は前政権時代、カナダに亡命していたのが、帰国して、現大統領のもとで、財政を担当する大臣となっています。

豪邸でした。招待客は100名はいたでしょう。私が持参したのは、巻きずし10本ほどです。独りで作ったので、10本も作るのは大変でしたが、100人もみえるとは思いもしなかったのです。

顔見知りの外交官もいてほっとしました。というのは、大臣もその夫人も初対面だったからです。

大臣が用意されたアフリカ料理の数々、それに招待客が持参したお料理、飢えたアフリカなんてどこのこと、と思うほど、ふんだんに食べ物があります。それにシャンペンが開けられ、本当に派手なレヴェイヨンでした。

ちょうど2000年になるとき、一瞬の緊張が走りましたが、停電になることもなく、無事に年を越しました。その時の全員の興奮、今でも覚えています。それぞれに何らかの不安があったのでしょう。

この大臣はもう亡くなられたとか、そして息子(反乱軍の首領)は、反乱に失敗し、ポルトガルに亡命したとか、もう10年がたち、明日には11年目になるのです。

日本での静かな年越し、幸せです。
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